同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。
参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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久々にちゃんと平家景時です~!
だがしかし、一気に話が飛びますw
時間軸で言うと、ダブルクライマックスの最初が終わった後、次のクライマックスまでの合間の話というか、そんな感じ。
荼吉尼天を倒した後、場所は鎌倉~京辺りになります。
※ゲーム軸ですが、既にゲームにはない歴史に入っています(今更かw)
※まだSSとして書いてない部分のネタにも触れるので、当然の如くある意味ネタバレがあります。
※更に今更ですが、平家景時は重盛×景時前提の頼朝×景時経由、最後は将臣×景時と辿り着くので、それに関係した描写が出てきます。
それでもよろしければ続きへお進みください~。
読んでからの苦情は受け付けませんのであしからず!
あ、ちなみに結構暗いですシリアスです痛いですご注意を!
だがしかし、一気に話が飛びますw
時間軸で言うと、ダブルクライマックスの最初が終わった後、次のクライマックスまでの合間の話というか、そんな感じ。
荼吉尼天を倒した後、場所は鎌倉~京辺りになります。
※ゲーム軸ですが、既にゲームにはない歴史に入っています(今更かw)
※まだSSとして書いてない部分のネタにも触れるので、当然の如くある意味ネタバレがあります。
※更に今更ですが、平家景時は重盛×景時前提の頼朝×景時経由、最後は将臣×景時と辿り着くので、それに関係した描写が出てきます。
それでもよろしければ続きへお進みください~。
読んでからの苦情は受け付けませんのであしからず!
あ、ちなみに結構暗いですシリアスです痛いですご注意を!
***
あの時の景時の悲鳴。
耳にしたものはきっと、生涯忘れる事など出来ないだろう。
魂を切り裂かれるような、全てに絶望した、自分自身を否定した、そんな叫び。
本当はもっと早く気付かなければいけなかった。
少なくとも将臣は、知っていた筈なのだから。
景時が、どれだけ重盛を想っていたのか。
景時が、どれだけ平家の為に心を砕いていたのか。
たとえ気付けていても、何も変わらなかったとしても。
将臣だけは、気付かなければいけなかったのだ。
かつて重盛から景時の全てを託されて、それを受け入れたのも、望んだのも、将臣だったのだから。
「...迂闊でした、としか言いようがありませんね」
「少なくとも予想しておくべきだった、な」
苦々しく零された弁慶の言葉に、将臣はがり、と頭を掻いた。
二人が座っているのは眠る景時のすぐ傍だった。
その顔は焦燥の色濃く、どう見ても安らかな眠りを享受している様子ではない。頬にはいまだ涙の跡がくっきりと残り、強く握り締めていた掌は爪によって傷つき薬を塗った布が当てられている。
薬による不自然な眠りを与えられたからか、時折魘されるような寝息が洩れる度に将臣の眉根が深く寄せられていく。
「出来ない予想では、ありませんでしたね...ですが今はもうそれを言っても仕方ありません。防げた事を吉として、次を起こさぬよう気を配る事が優先事項です」
「...」
「将臣くん?」
すぐにも頷くかと思った将臣は、黙り込んだまま景時の寝顔を厳しい表情で見つめた。
『死なせてくれっ!!』
『それが駄目だと言うなら今すぐオレを殺してくれっ!!!』
景時が意識を取り戻してすぐに上がった悲鳴に、その時傍にいた将臣以外にも、邸にいた仲間達がすぐさま慌てて駆けつけた。
それさえ見えていなかったのか、流れる涙にも構わず、握り締めた懐剣を何の躊躇もなく自分自身に振りかざそうとした景時を止めるのは数人がかりの大事だった。
懐剣をその手から奪い、朔の持つ黒龍の力と弁慶の薬でどうにか意識を失わせるまでずっと、その口からはただ「殺してくれ」という言葉だけが何度も紡がれて。
景時が混乱状態にあるのは目に見えて間違いなかったが、その言葉が本心からのものであるのもまた疑いようがなく。
始めて見る景時の乱心に、誰もが言葉を失くした。
それはまさしく、源氏に下ってからの全てが景時の本意ではなかった事を示してもいたが、その間の記憶も全てがしっかりと景時の中に残されているのだろうと窺わせる状態でもあり。
意識を失う瞬間に涙と共に零れ落ちたのは、今は亡き、彼の最愛の主の名前だった。
景時は、記憶など奪われたままの方が、幸せだったのだろうか。
あるいは、その望みどおり重盛の下へ逝かせてやることが救いだったのだろうか。
そんな事は違う、と判っていてもどうしても完全に拭い去る事の出来ないその思いが将臣の返事を遅らせた。
「...どうする事がこいつの為になるのか、判らなくなっちまった」
「...」
「今までは単にさ、あれだけ平家を、重盛を愛してた景時を、卑怯な手段で言いなりにして使ってたあいつらから取り戻す事だけ考えてた。それが重盛の望みでもあると思ってたし、景時だってそうだって、疑いもしなかった」
「今は、そうは思わないと?」
「...わかんねえ。ただ、景時にとって重盛の死を受け入れるっていうことは、そんな容易い事じゃないってのは判る。なのに、重盛の死を思い出した挙句、重盛を殺した男にいいように使われてたなんて、そんなのまで思い知らされて...こんな、苦しんで...これ以上、なんで景時が苦しまなきゃなんねえんだって。もう十分だろって、思っちまった」
「...それは、景時の望むように、命を絶たせればいい、と言いたいんですか」
弁慶の声が、静かに突き刺さる。
将臣は掌を握り締めて、首を振る。
「そんな事、重盛だって望んじゃいねえ。景時は、もしかしたら望んでるかもしれない。でも、俺だって朔だって他の奴等だって望んでねえ。望みはただ、こいつに生きて幸せになってほしいって、それだけだ」
「...そうですね。ただそれだけの事が、けれどこの男にとってどれだけ困難な事か」
「ああ、判ってる。判ってるが、もう今更だ。今までだって俺は俺の望みの為にやってきた。ならたとえ景時から憎まれようと恨まれようと、これからだって俺は景時の為じゃなく、俺の為に景時を生かす。俺が、こいつに生きて幸せになって欲しいから、こいつの願いは聞き届けてやれねえ」
「それで、いいんですね」
改めて、覚悟の程を問われる。
これから先、景時が全てを受け入れ前を向けるまでにどれだけ掛かるのか。
そもそも、そんな日が本当にくるのかさえ判らない。
それほどに景時の負った心の傷が大きいことだけは、口にはせずとも誰もが理解していた。
だからこそ、その景時を何があっても支えられるのかと、弁慶は問うているのだ。
「ああ」
けれど今度こそ間を置かずに、将臣は頷いた。
「弁慶、とにかく安全確保だ。幾ら自殺防止だって言ったって、流石に帯は取れねえから、帯を括り付けて首なんか吊れないような場所で、かつ危険物のない部屋を暫く使って落ち着くまで様子を見る」
「単衣以外は着せない方がいいでしょうね。持ち込めるものも最小限にして...そうですね、狭いし日の入りは良くないですが、塗籠などはいいかもしれません。多少暗くて静かな方が気持ちも落ち着きやすいでしょう。刺激を避けるのであれば、会う人間も限定した方がいいでしょうね、少しでも景時が混乱しないように」
「そこは俺が相手をするさ。九郎や弁慶は鎌倉方との調整が色々あるだろ。なんせ荼吉尼天、やっちまったんだからな。どのみち俺は下手に邸から出られないんだ、ちゃんと四六時中景時を見てるさ」
「判りました、他にも色々細かい事を決めておかないといけませんね。そろそろ朔殿や望美さんも落ち着いたでしょうから、皆にもこれからの事を話しておきます。将臣君、まだ景時が目を覚ますことはないと思いますが...暫くの間お願いしますね」
立ち上がった弁慶に頷いて、部屋を出て行く姿を見送り、将臣は再び景時の寝顔を見下ろした。
時折聞こえる苦しげな寝息と、薄っすらと上下する胸。
それは確かに今、景時が生きている証拠。
「重盛に頼まれたからってだけじゃねえよ。...俺が、お前を失えないんだ」
景時の目に将臣は映っていないだろう。
三年以上前だって、いつも景時は、将臣を通して重盛を見ていた。
重盛の為に、将臣を鍛えた。
景時にとっての絶対はいつも、重盛だった。
それでも。
「やれねえよ、重盛にも、頼朝にも」
だからどうか、生きて俺の傍にいてくれ。
もう二度と、失われないでくれ。
それでいい。
それだけで、いいから。
>>続く
そんな感じで暫く鬱進行になります^q^
景時、不幸でごめんよ...! そんな君が大好k(ry←
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ヤト
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非公開
職業:
なんとか人間。
自己紹介:
遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。
遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^
なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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