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同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。 参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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Posted : 2024/05/03 12:42
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Posted : 2010/06/20 12:49
一つ前の日記に、別ジャンルへのパッションを吐き出したらちょっとすっきりしましたwwww
というわけで、今日も今日とて好き勝手書き散らかしです。

色々捏造なので、詳細は以前の記事(http://tenkyu.side- story.net/Entry/138/)にて確認してくださいませ。

ちなみに好き勝手書いているので、時系列通りに話が展開していないことをご了承くださいませ^^←

今回はあからさまに事後ですので、苦手な方は御覧にならないでください!
子供は見ちゃだめですよー。忠告破って見ての苦情は受け付けませんので。

それでもよろしければ続きへどうぞ~。
短めを目指す...!


*****


一番簡単な対処法は、眠らない事。
けれど、そんなことは勿論不可能で。
だったら、夢も見ない程深い眠りであればいい。
気絶するように眠りに落ちたら、あるいは──。


どの位、意識を失っていたのかは判らない。
目覚めは唐突にやってきて、急に身体を襲った寒さに景時は無意識にすぐ傍にある温もりにしがみ付いた。
頭上から降る微かな笑い声に、霞掛かった意識が急速に覚醒に向かう。

「.......ぁ」
「起きたか」

目の前にある肌色。少し肌蹴た襦袢を握り締めた己の両手が視界の端に映る。
節くれ立った手が景時のばらばらに散った髪の毛を纏めて掻き上げる。
やや鮮明になった視界でその手の主を追う様に、臥所に横になったまま視線を上げればそこには己の主の姿。
自分の手を枕にして顔を上げ、懐にしがみ付いた景時を見下ろして、口の端に皮肉気な笑みを浮かべている姿に、ようやく脳が状況を把握出来る程に覚醒してきた。
急に身体を襲った寒さの正体は、主が動いたことで出来た隙間に冷気が入り込んだせいらしい。
そう、昨夜は主の寝所に招かれて、熱を共有したのだ。

『何も考えなくてもよい、今宵はただ、私のみを感じておれ』

最近ほとんど眠れていない事などお見通しのように、そう告げられるなり快楽の嵐に放り込まれて翻弄された。
落とされないように、置いていかれないように、景時はただ必死でしがみ付くばかりだった気がする。
主の快楽に気を遣う余裕などなかった。
どれだけはしたない声を上げたのか、主の前で痴態を見せたのかも思い出せないくせに、しがみ付いた身体の熱さ、聞こえる鼓動が何よりも景時に安堵を与えてくれた事だけは覚えている。
そのまま終わりの見えない快楽に流されて、いつしか気絶するように眠ってしまったようだ。
この主の前では昔から重ね重ね情けないところばかりを見せている気がして、景時は身の置き所がない。

「も、申し訳ありませ...? んっ」

居た堪れない思いで痛む喉から掠れた謝罪を搾り出せば、それを遮るように伸びてきた指が景時の目尻を拭う仕草で触れた。

「腫れているな。あれだけ啼けば当然か」
「──っ」

揶揄う調子もなく、事実を述べているだけの淡々とした口調が、余計に羞恥を煽ることもある。
いつまでも無様な所ばかり見せてはいられないと、慌てて身体を離そうとした景時を引き止めるように背に回された腕が脱出を阻む。

「よ、頼朝様...もう、」
「まだ朝には早い。暫くこのままで居よ」
「ですが...っ」
「そう動くな、冷える」
「...ぁ、御意──」

景時の返事に、主──頼朝は満足したように口の端を持ち上げた。
実際、襦袢を着ている頼朝はともかく、裸同然に等しい景時には、薄い寝具一枚が掛かっただけでは心許ない。
動けば起きた時のように冷たい空気が入り込み、熱を奪ってしまうだろう。
大人しく頼朝の胸元に頬を寄せたまま、一度は離してしまった襦袢の端に恐る恐る触れて、そっと握る。
ちら、と見上げても頼朝は咎めない。その仕草を許可するように再び景時の髪を軽く梳いた。
それに勇気を得て、握る手に力を込める。
顔を寄せた傍から、頼朝の鼓動が小さく伝わる。規則正しいその音と、触れる場所から広がる熱に、再び眠りの波が景時の意識を攫っていこうとする。
重くなる瞼に抗うように頭を振る景時に、苦笑めいた囁きが落ちる。

「眠れ」
「でも...」
「命令だ」
「......ぎょ、い...」

攫われそうな意識を必死でかき集めて、どうにかそれだけを告げて。
そのまま再び眠りに落ちた景時を見下ろす頼朝の視線に混じるのは、昏い熱。

「...ふ、よくここまで躾けたものだな、重盛よ。これを遺して逝くのはさぞや心残りであったろうが...」

安心するがいい、これからはこの私が存分にこの秘蔵の花を愛でてやろう。
届かぬ事を承知で、既にこの世にない者へそう呟き、頼朝は眠る景時の肩口に一つ、赤い花を散らした。

「ん...。 ..とも.ま...」

刺激によってか、景時の口から微かな寝言が零れる。
確かには聞き取れないその言葉に、頼朝は薄く笑う。

「お前は最早私のものだ。いずれ平家の全ても滅ぼしてやろう。これ以上お前が苦しまずに済むように、な」

その言葉は眠る景時には届かない。
──眠ると自分で自分が判らなくなる。だから眠るのが怖い。
昨夜、頼朝に抱かれながら問われ、そう零して啼いた景時は、まだ完全に頼朝のものになりきっていない。
どれだけ存在を消そうと根強く残る重盛の影が、荼吉尼天の支配に反発しているのだろう。
だが、一人で眠れないというのなら、無理矢理眠らせてしまえばいい。
幼子が親の体温に安堵して泣き止むように、景時の身に刷り込んでしまえばいい。この熱があれば、安堵するのだと。頼朝がなくてはならないのだと。
目の下に出来た薄い隈が消えるまで。その身体に染み込んだ重盛の熱が頼朝のそれに置き換わるまで。

「その頃にはもう還内府共々、平家はこの地上から跡形もなく消えていよう」

そして、新しい武士の世がやってくるのだ。
遠くない未来を思い描きながら、頼朝もまた浅い微睡みに身を委ねたのだった。



>>

先に思いついてぱぱっと文章化できそうだったこっちから書いてみた。
という訳で、重景前提の頼景です。
これまた源氏に移ってからの景時ですね。

次はまた、平家(時代の)景時と将臣の辺りに戻るかな...?

夜勤明けで頭が働いてない時に、萌えの勢いだけで書くのをそろそろ自重するべきだと私は思いました^q^←
起きてみて、変なとこ見つけたらひっそり直そう..。

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ヤト
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なんとか人間。
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遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。

遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^

なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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