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同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。 参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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Posted : 2025/04/21 10:07
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Posted : 2010/06/26 01:02
日付変わったので、明日がもうイベントですね!
当日お会い出来る皆様、よろしくおねがいしますー!
楽しいイベントになるといいな~。うんまあ回るサークルチェック的なことはほぼやっていないようなものなんですけどもwww

さて、超早く起きないといけないんで、その前にちゃちゃっと書き上げたいなと、覚えているうちにネタを吐き出していこうと思います。

以下、色々捏造なので、詳細は以前の記事(http://tenkyu.side- story.net/Entry/138/)にて確認してください。

ちなみに好き勝手書いているので、時系列通りに話が展開していないことをご了承くださいませ^^←
なお、タイトルに「その後」とあるように、前回の話から微妙に続いておりますのでご了承ください。

多分、短め...。



***


夕刻ともなれば冷やりとした空気に包まれる中、重盛の邸にある一室で景時は知盛と酒を酌み交わしていた。
僅かに空けられた半蔀からは冷たい風が入り込み、酒に温まる身体に心地良さを齎す。

「随分と...急いた戦い方だったな」

ふと思い出したように零された言葉に、景時は一つ瞬きをして僅かに首を傾げた。
ややもして、先日の戦について話しているのだと気付いて、軽い苦笑を浮かべる。

「私は知盛殿のように、あの場を楽しめる気持ちを持つことは出来ませんから」
「クッ...血に塗れて舞うお前は、格別の美しさで周囲を酔わせる魔性だ。あまり目立って重盛兄上以外の誰かに、目をつけられぬ事だな...」
「心配なさらずとも、私如きに目を掛けてくださるのは重盛様くらいでしょう」

本気でそう思っている口調の、その自己評価の低さは、知盛が景時を知った昔から変わらず、もう容易くは変わらぬものなのだろう。
意味のない語り合いは必要ない。
知盛はそれ以上その事について言を重ねることはせずに、薄く笑って杯の中身を飲み干した。
すかさず景時によって新たな酒が注がれるのを眺め、思い出したように口を開く。

「有川は、どうしている?」
「今は重盛様の所に。先の戦の衝撃は、もう随分と和らいだようです。適応力の高さは彼の才能か、若さゆえか...」
「それも、お前の策のうちだったのだろう、景時」
「......」

下から覗くように見上げた視線が、景時のそれに絡んで面白そうに細められる。

「普段と違う策の立て方。そして目立つ事を嫌うお前には珍しい、攻め込みと首級だ。血の流れる事を厭うお優しい景時殿が、血に塗れて剣舞を舞う様に、源氏だけでなく...平氏にも目を奪われて動きを止めた者が、随分といたようだぜ?」
「私は必要だと思った事を行ったまでですよ、知盛殿」
「ほう? 必要、ねぇ...」
「彼は、まだ未熟だ。それは彼の生きていた時代が此処とはあまりに違いすぎる事を思えばおかしくはないし、当たり前の事でもあり、羨ましい事でもある...」

人の死が日常ではない世界。
武器を持たずとも生きていける場所。
秩序が、法が力を持ち、民を守る国。
そこにはその世界が抱える問題も当然存在しているのだろうが、それでも景時達が生きているここよりも、安全で平和な世界で将臣は暮らしていたのだ。

「そんな彼が、最初からすぐにこの国の戦に慣れる事が出来るとは思えません。口にするのは容易くとも、実際に戦場に立てば弱き意志など容易く潰されてしまうのが現実。彼に必要なのは、何を置いてもまずは慣れ、そして戦場の経験を積み、自信を持つことです」
「慣れる前に潰れてもらう訳にはいかぬ、ということか...」
「そうです。このようなところで彼に折れて貰う訳にはいかない。重盛様の代役はこれからが本番なのですから」

全ては重盛の、ひいては平氏の為だと話す景時に、酒を呷りながら知盛が笑う。

「それだけではない、だろう?」
「他に私の考えることの何があると?」
「クッ、そう頑なになる必要がどこにある。あの、死を知らぬ男をこの世界で生き延びさせる為、でもあるのだろう、お前のその献身は。...お優しいことだな、「重盛の懐刀」と呼ばれる男がこれほど気の優しい男だなど、源氏の連中は知る由もないのだろう、な...」

くつくつと笑う知盛に、言い返す事の無意味さを悟ったのだろう。
景時は曖昧な笑みを浮かべて、自らも手にした杯の中身を呷る。

「私は、優しくなどありませんよ...」
「思っているのはお前だけさ」
「......」

眉尻を下げて微笑う景時の杯に、今度は知盛が酒を注ぐ。
それを畏まって受けて、景時は中身を一気に飲み干した。
その後は語る言葉もなく、さしつさされつ酒を楽しむだけの時間が過ぎていく。

やがて持ち込んだ酒が切れる頃、景時が立ち上がった。
その足取りは確かで、それなりの量を摂取している筈だが全く酔いを感じさせない。

「そろそろ...」
「兄上のところ、か」

暇を告げる景時に、知盛が確信した口ぶりで問う。
それに答えることはせず、景時はただうっすらと婀娜めいた微笑を残して立ち去った。
見送った知盛は、最後の一杯を流し込んでそのままごろりと床に寝転んだ。

「さて、妬くのは一体どちらだろうな...」

重盛と、景時と、重盛に良く似た青年と。
三人を脳裏に思い浮かべて、知盛は口の端に笑みを刻んだまま目を閉じた。



>>>

補足というか蛇足というか、な内容です^q^
初陣での、景時側の流れというか、思惑というか...。そんな感じ?

将臣をこの時代の戦場に順応させるため、景時は色々考えている模様です。頑張れ景時!←なんでそんな他人事www

おっともうこんな時間だやべーやべー! 
おやすみなさーい!

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ヤト
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非公開
職業:
なんとか人間。
自己紹介:
遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。

遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^

なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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