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同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。 参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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Posted : 2011/02/22 20:10
今日はネコの日ですね! にゃんにゃんにゃん!
ところで同僚さん(ネコ飼ってる)に、「今日はネコの日なんだよ知ってる?」と言ったら知らなくて、「にゃんにゃんにゃん、でネコの日なのに~。ネコ好きなのにネコの日知らないなんて!←」と同じネコ好きとして一言物申したわけですが(笑)
そしたら、
「そんな可愛く言われても(笑)」
と言われたんですけど、にゃんにゃんにゃんでネコの日って言い出したの私じゃないからねwwwwwww最初にゴロ合わせでそれ言い出した人に言ってくれwwww
ついでに犬の日だってあるんだよわんわんわんだよ!って行ったら11月11日じゃないんだ、と言われたので「それはポッキーの日」と答えておきました。
日本人、そういうの作るの好きだな!(笑)
毎日何かしらの日だよwww

そんな訳で、脳内でネコ耳景時でも妄想しながら続きを書こうと思います。
まあ内容はそんなの全然関係ないシリアスですけどね^q^

※例によって例の如く、平家景時は捏造かつBLなのでご注意を!

ちなみに前回はこちらから~。


*******



穢れている。
どこもかしこも。
何故この身は生かされているのか。それを望まれるのか。
主を守るどころか、主に守られ。その主の死の尊厳すら穢し。
それに飽き足らず主の命を奪った男に、全てを捧げた。
死んで詫びる以外何が出来る?
この身にも心にも、生きている価値など微塵もないのに。
君さえいなければ、すぐにでも、死ねたのに。




「景時、飯持って来たぜ」
「...ああ、有難う...」

障子の向こうに長身の影が映り、声が景時を呼ぶ。
うとうと、とここではないどこかにさ迷っていた意識が、声にすっと現実に戻ってくる。
障子が開くのと、景時がどうにか身体を起こすのはほとんど同時だった。
手にいつもより少し大きな盆を持って、器用に足で障子を開けて姿を現した将臣は、景時の顔をじっと見つめた後いつものように笑ってみせた。

「今日も譲の自信作だぜ。前に景時が美味いって食ってたからって、雑炊ってよりはリゾット風にして、栄養取るのに卵、滋養に口当たりの良い薬草も混ぜて味調えたんだとよ」
「毎日、そんな気を遣わなくていいのに...」
「ばぁか、今のお前見て元気にさせる以外の何考えるってんだよ。そもそも気を遣ってんじゃねえ、皆自分のしたい事をしてるだけだ」

ずかずかと部屋の中程まで進み、景時が起き上がった褥のすぐ横にどかりと胡坐をかいて持っていた盆を間に置く。
上にはまだ仄かに湯気を立てるリゾットが二つ。それに蓬茶が二つに小さな急須が一つ。
急須の中身は恐らくいつものように弁慶の薬湯だろうと予想がついたが、二つずつの器に景時が窺うように視線を将臣に向ける。

「将臣くん...?」
「で、今日は俺も色々あってまだ食ってねえから、譲に俺の分も作ってもらったんだ。ついでだし一緒に食おうと思ってな」
「え...」
「これなら別に、お前に合わせた訳じゃなくて、ついでだから気にしないで済むだろ」
「あ、うん...そう、だね...」

にかっと笑う将臣に、それは困る等と言える筈もなく、曖昧に微笑んで頷く。

「うし。じゃ、食おうぜ。ほれ、れんげ。熱いから気をつけろよ」

器にれんげを添えて、景時に手渡す。
受け取ったのを確認して、将臣も多めに盛られた自分の器を手にする。

「いただきまーす!」
「い、ただきま、す...」

ふわりと優しい香りのするリゾットを口に運べば、良い出汁が出ていて薬草臭さは全くない。
流石料理の腕は一級品だ、と自分の弟を内心で誉めて、将臣は豪快にれんげを口に運びながら景時の様子を窺った。
景時は躊躇うように、手にしたれんげでリゾットを掻き回すばかりでなかなか口に運ぼうとしない。

「景時、そういや熱いの苦手だったっけ。とはいえあんまり掻き回し過ぎると冷めて薬草の苦味強くなるかもしんねえぞ」
「あ、う、うん...」

食べる合間に将臣が告げれば、ようやく覚悟を決めたようにれんげに少量リゾットをすくって口元まで運ぶ。
そこでまた僅かに逡巡した後、れんげが口の中に消える。
柔らかく煮られた米は、そう噛む必要もないだろうが、景時はぎゅっと目を瞑ったままほとんど噛まずにそれを嚥下したようだった。
それから何かを確認するように将臣を見上げる。それに微笑んで見せれば景時も困ったように微笑んで。

「美味いだろ?」
「...うん」

どう見ても味わっているようには見えないくせに、そう頷いてみせた。

「ほら、もっと食えよ。いつまで経っても布団から離れられねえぞ」
「....じゃあ、もうちょっと、だけ...」

のろのろと動く手が、重そうにれんげを扱って、やはり少量を口元に運ぶ。
将臣が自分の器の半分を消費しようとする頃になっても、景時の手にした器の中身はほとんど変わらない量にしか見えない。
食べる手を止めて、じっと景時を見つめる将臣にもあまり意識を払えないのか、景時は次第に乏しくなっていく表情で、のろのろと、だが機械的にも見える動きでほとんど中身をすくっていないれんげを口に運ぶ。
それが何回続いたか。
やがて、景時の手が痙攣のように震え、持っていたれんげが布団の上に落ちる。
いつしか蒼白になった顔にはうっすらと脂汗が浮かび、膝の上に乗せたリゾット入りの器が転げ落ちるのも構わずに両手が口元を押さえて身体が苦しげに折り曲げられる。

「っ、景時っ!」
「ぅ──げほっ、ぐ...っあ...」

饐えた匂いに、すぐさま嘔吐したのだと理解して将臣は盆に載せていた濡れ手拭いを景時の口元へ寄せた。
その背を落ち着かせるようにさすりながら、すっと足元が冷えていく感覚に囚われる。

今更判った。
この目で見て、ようやく。
景時は食べないんじゃない。食べられないんだ。
食べるという行為そのものが、今の景時には負担であり、苦痛でしかなく。
その理由までは定かではないが──身体が栄養を望もうと、心が拒絶しているのだ。
いきることを。

このままでは、本当に。
かげときはしんでしまう。

凍りつく将臣の前で、景時は胃液さえ出なくなるまで嘔吐を繰り返した。
その間がどれほどの長さだったのかは判らない。酷く長くもあり、短くもあった。

「...ご、めん...よごし、ちゃった、ね...」

掠れた弱々しい声が謝罪を紡ぐのにようやく我に返った将臣は、緩々と頷いた。

「...んなの、気にしなくていい」

景時の口元に寄せた手拭いの、綺麗な部分で口の周りを拭いてやり、手を伸ばして湯飲みを取って景時に示す。

「飲めるか? 口の中、すっきりするだろ」
「...ごめん、漱ぐ、のは、出来るかもしれないけど...」
「それでもいい。どうせ片付けるんだ、その上吐き出しちまえ」

汚れた布団をかき集めて促せば、青白い顔のまま、申し訳なさそうに湯飲みを受け取った。
流石に口の中が気持ち悪いままではいられなかったのだろう。これだけ吐いてしまえば今更という気持ちもあったのかもしれない。
少量のお茶で口を漱いで、手にした手拭いに見えないよう吐き出す姿を、将臣はただじっと見つめるしか出来なかった。

「...ずっと、こう、なのか?」

ようやく搾り出した言葉は抽象的に過ぎたが、言われた景時は理解できたようで、困ったように微笑みながら小さく頷いた。

「...食べようとしても、食べられない、のか」
「......ごめん...」
「お前が謝る必要ねえよ!」

小さく小さく落ちた謝罪に、反射的に声を上げた。
景時が、ぴく、と震えたのに気付いたが、将臣はやるせない怒りを堪えるのに必死で。

「でも...」
「...っ、お前は、悪く、ねぇだろうが...!」

それほどまでに辛い思いをさせたのも、悪いのも。
それは景時のせいじゃない。
けれど、どうすれば景時のその苦しみを取り除けるのかが判らない。
ようやく傍に居られるようになったのに、判らない、何も出来ないことが歯痒くて。
将臣は悔しさに身体を震わせるしか出来なくて。

「まさおみ、くん...」
「......着替えと、新しい寝床も必要だろ。俺一人じゃ手際よく、は無理だから、弁慶呼んでくる。...少し、待っててくれ」
「あ...」

どんな言葉を掛ければ景時の心を傷つけないのか。
見つけられないまま、将臣は逃げるように背を向けた。


>>続く


やばい、次で終われる自信がないwwwww
事実にちょっと近付いた将臣が、冷静になってからどうするのか。
次は頑張れ将臣!←

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ヤト
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非公開
職業:
なんとか人間。
自己紹介:
遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。

遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^

なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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