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同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。 参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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Posted : 2024/05/17 17:26
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Posted : 2011/06/28 12:26
なんか喉の調子が微妙なのは、扇風機のせいなのか冷房のせいなのか。
この時期は体温調節に悩みますね。
一ヶ月過ぎようとしてて、色々変化がまた訪れそうで、どっと疲れが出てきて調子に影響している可能性は決して低くないわけだが!
所詮ヒラなんて、上の意向には逆らえないのよっ、なんて言うだけ言ってみるwww

閑話休題。
以下、平家景時の続きです。

...が、今回ちょっとBL色強めなので、ご注意を!!!
読まれてからの苦情は受け付けません。あしからず。


よければ続きからどうぞ~。


***


京から熊野への帰り道、湛快は再び烏からの情報を得て、京に帰還する途中の重盛一行の前に姿を見せた。
先触れもなく現れた湛快を、驚くでもなく──むしろ予想すらしていたように平然と迎えた重盛は周囲の警戒を弟達に任せて少し離れた場所に腰を落ち着けた。

「もしかしたら戻った時に屋敷で景時と湛快殿二人で出迎えてくれるのではないかと思っていたが、そちらは外れたようだ」
「そちらは、ってことは、他の思惑は当たったってことかい重盛殿」
「さて、そればかりは話を聞かなければ幾ら私でも判断出来ぬ事。無論、話すつもりで顔を出したのじゃろう?」
「よく言うぜ。あの小僧を尋ねれば、俺があんたのところに顔を見せない筈がないと踏んでたんだろう」
「つまり、何か景時に変わりがあったと?」
「...」

じっと見つめる重盛に、何を惚けた事を抜かすんだと思ったのも束の間、もしかして重盛が知りたいのはその異変であって、中身が何かまでは把握していないのではないかと湛快は思い至った。

「そもそも普段の小僧をさして知ってるわけでもないのに、何が異変かなんざ、判るとも思えないだろうが」
「だが、そうであればお主がこうして私の前に顔を出す必要もあるまい。さ、他に誰が聞くでもないのだからもったいぶらずに話してもらおう」
「もったいぶってる訳じゃないが...、先に言っておくが怒るなよ?」
「努力はしよう」
「...都合のいい言葉だな、くそ」

頭を掻き毟りたい衝動を堪えて、湛快は重盛の望む答えを話し始めた。




熱を持った身体と、上気した頬に潤んだ瞳。
触れて慄いたのは、敏感に反応したせいか。

「景時、──お前さん、もしかしなくても溜まってるのか」
「たま、る...って...」

耳元に顔を近づけて囁けば、ぴく、と震えながらも不思議そうな声が返される。
重盛と景時の間に肉体関係がある事は湛快も知っているから、それらの行為を景時が知らないわけではないだろう。知らなくはないが、正しく把握もしていない可能性は皆無とは言えないか。
湛快の知る重盛という男はあれでやはり清盛の息子と言うべきか、なかなかの我が儘な面を持ち合わせている。清盛よりも度が過ぎず、使いどころを多少は弁えている部分が違いではあるのだが、その重盛が溺愛している──ように、湛快には見える──景時だ。自分の下に留めておく為に、都合の良い知識しか与えていない可能性は十分にあり得る、と思ってしまう。

「あー、最近ヌいてるかって事だ」

なんで自分の子供でもおかしくない年齢の男相手──しかも親戚の子供のような感覚の相手だ──にこんな話をしているのか、と微妙な気持ちになりながらも、湛快は景時の下腹部へ手を伸ばした。
夜着越しでも、その部分が熱を帯びて形を変えつつあるのが判り、煽るようにぐい、と手を押し付ける。

「っあ、た、湛快どのっ!?」

真っ赤に熟れた顔で、焦った景時がじたばたとあばれるのを難なく押さえ込んで、どうなんだと耳元で囁けば、相変わらず敏感に揺れた身体がきゅっと竦んだあと、恨めしそうな涙目が背後の湛快を見据えた。

「重盛様もいらっしゃらないのに、そのような事はしていません」
「そりゃあ、他の誰かとどうこうって事になりゃ重盛殿も妬くかもしらんが、健全な男の生理として、どうしたって溜まるもんだし、溜まれば抜くのは当たり前だろうが。それとも重盛殿はお前が一人でするのも許さないっていうのか?」
「重盛様はそのような事は、仰いません...けれど、今まで、そんな、一人で...その...」
「...したことが、ないってのか?」

濁された言葉と、逸らされた視線に些かの驚きを込めて問えば、再び恨めしそうな目が湛快に向けられた。

「そのように差し迫った状況になったことはないので!」
「おいおい、若いうちはそりゃ毎日のように、とは言わないが、そういう状態になって普通だろう。お前さん、余程淡白なのか...」

あるいは、そうなる前に重盛がきっちり手を出しているのか。
どちらもあり得そうだと湛快は苦い笑いを薄く表情に表した。

「それじゃあ、一人でこういう気持ちになった事はないのか?」
「たっ、たんか...っい、どのっ」

再び押し当てられたままだった手を、煽るように動かされて、景時は湛快を突き飛ばすことも出来ずにじたばたと抵抗にならないような動きしか出来ない。
この状況になっても、景時の頭の中には湛快は重盛にとっても気の置けない友人である、という事実があり、湛快相手に強く出る事が出来ない様子だった。
ふるふると目を瞑ったまま首を横に振る景時に、実際一人でしたことはなくとも、こうして重盛に触れられることは決して珍しくはないのだろうと邪推しつつ、湛快はその手を夜着の間から割り入れて直接景時自身に触れた。

「っ、湛快どのっ!」

悲鳴のように上がった窘めを込めた声と、刺激を待ち望むように熱く持ち上がりつつあるそれに、湛快は背後から景時を抱きしめるように寝そべったまま、手の動きを止めずに宥めるように口を開く。

「ただでさえ寝不足の上に、溜まってんじゃ、そりゃ余計に眠れないだろう。吐き出せば楽になるし、疲れて眠気も来るだろうさ。それ以上の事はしないから、安心して出しちまえ」
「そっ、いう...っ、こと、じゃ...んっ」
「俺が勝手にやってるんだから、重盛殿には怒られないさ。なに、一宿一飯の礼だと思ってくれて構わんぞ?」
「こういう、礼などっ、く...いりま、せ...んっ!」
「まあそう言うなって。ここまで来て止めるほうが、お前も辛いだけだろう。俺にされてるのが嫌なら、目を瞑って重盛殿でも思い出してりゃいい。もう黙っててやるから」
「だ、から..、そうでも、な...ぁ、う...っ」

宣言通り、そのまま景時が達するまで湛快は一言も口を開かず、景時を達かせることだけに専念したが、景時は景時で最後まで無駄に抵抗をしていたせいか、ようやく達する頃にはすっかり疲れ果ててしまったようだった。
湛快が後始末をする横で、どうにか代わりの夜着に着替えた所で力尽き、眠りの淵に誘われた景時の頭を撫でてやり、湛快もまたその近くに横になる。
宛がわれた自分の部屋に戻っても良かったが、重盛の代わりにはなれずとも、落ち着く誰かが傍に居た方が景時が眠れるのではないかと思ったからだ。
空気を入れ替える為に開けられた半蔀の向こうから、ほんの僅かな月明かりだけが室内を照らす中、景時は様々な疲労の為か深く寝入っているようだった。

「せめて、長く不在にするなら一人でも欲求に対処出来るような術をちゃんと教えていけ...っていうのも変な話か」

重盛が、そんな景時のことを知らない訳がなく、それなのにこうして長期の不在に至った理由が判らない。
ここに来る前に出会った重盛は、決して景時に飽きた様子などではなかった。
むしろ──

「...げ、もり...さま...」

湛快の思考を遮ったのは、景時の口から零れた寝言。
起こしてしまったかと覗き込めば、景時は眠ったままほろほろと涙を落としていた。
そして、時折零れる寝言は、ここには居ない景時の主である男の名前と、謝罪と懇願。

ごめんなさい。
いかないで。
ひとりにしないで。
すてないで。

途切れ途切れの言葉と、褥に染み込んでいく涙の雫に、湛快は目尻の涙をそっと指で掬い、眠る景時の耳元で大丈夫だ、と囁いた。
それにどれだけの効果があったのかは判らないが、やがて始まりと同様静かに収まった涙と、寝息に取って代わった言葉に、湛快は重盛の意図を推し量るように、眉間に皺を寄せたまま黙り込んだのだった。




>>続く


というわけで、本番には至ってませんよ、という話です(笑)
結局予想以上に伸びてるけど、次かその次で終わりたい! じゃないと7月から原稿に取り掛かれない!←
そんな感じです^q^

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ヤト
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職業:
なんとか人間。
自己紹介:
遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。

遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^

なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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