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同人サークル「天泣道化」なんてやってるかもしれない冴夜木ヤトによる、気の向くまま萌えの向くままの、とっても腐女子向けなブログ。 参加イベント情報とか発行物情報とかが載るかもしれない。
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Posted : 2025/07/30 08:27
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Posted : 2010/05/15 18:44
昨日...って、いうかもう日付変わってたんで、今日ですが(笑)
忘れないうちに続き。
PCの調子が悪くならないうちに続き...!

そろそろPCの中身を保存しないとマズイかなー。大事な家宝の頼朝様とか景時とかむしろ頼景なイラストがまちがってもなくならないうちにっ←
...よし、多分これでメモリに保存できたー!(笑)


さて、ちゃちゃっと仕上げて原稿にとりかからねばっ。
という訳で、以下昨日の続きですー。



***


【この苦しみをこそ、恋と呼ぶ・2】


中尊寺で無事に怨霊騒ぎを収めた元仲間達を遠くから確認し、詰めていた息をそっと吐く。
要らない手助けだったかもしれない。
オレが撃たなくても、きっと傍にいたヒノエくんが朔を守ってくれただろう。
それでも気付けば動いていた身体。
つい先程引き金を引いたばかりの右手を見下ろして、口元に自嘲の笑みが浮かぶ。

「...どんどん、ダメになっていってるなあ、オレは...」

オレの価値が、感情を行動から切り離せるところにあるのなら、こんなオレではいつか頼朝様にさえ見放されてしまうだろう。
今はまだ、そうなる訳にはいかないのに。
銃声は、戦闘に紛れてそう目立たなかっただろう。少なくとも離れた所で戦っていた九郎達には聞こえていないと思いたい。
あとは、気付かれないうちに此処を離れるだけだ。

そんなオレを引き止めたのは、オレを探して追いかけてきた朔。
銃声を聞き間違えるはずはないと、必死でオレの真意を探ろうとして。
バカだね、そんなことしたって、オレはお前には応えられないんだよ。それでお前が傷つくだけだ。だから、オレなんか追いかけてきちゃダメだったのに。

「......次に会う時は...戦場だ」

たった一度、最後に視線を合わせてそう低く落とした声に、妹は泣きそうな顔を怒りで必死に覆ってみせた。
その後ろ、新たな気配の出現に気付いて、オレは答えを待たずにその場を去った。
それ以上、他の誰にも見つからないように。





「.........」

そのまますぐに陣に戻る気にはどうしてもなれなくて、奥大道に戻る途中の山道で足を止めた。
吐く息には白さが混じる。暮れて行く山道は、平地より更に早く寒さが訪れる。
ひやりとした感触が神経を撫でていくようなソレ。
寒さとは違うその感覚に、すぐさま銃を構えて振り返る。

「景時...」

呼ばれた声。目に映る姿。それは、在りし日の彼の人のもの。
幼い頃の、憧れの。

「......重盛、さま...」

一瞬目を見張り、だが冷静な思考はすぐさま事象の原因と推測、対処を導き出す。
こんなことは在り得ない。
とすれば、することは一つだ。

「おまえが居てくれれば平家はやり直せる。陰陽師と武士、新たなその力が、きっとより良き方向へと我等を導いてくれるはずだ。さあ、傍で私を助けてくれ...」

差し出してくる手。
その手は記憶にあるままに、病床にあってもなお力強く、揺ぎ無い。
その手を取ることなく、構えた銃をそのままに小さく唇を緩めたオレを、重盛様は不思議なものを見るような目で見つめられた。

「貴方はもう居ない。この世のどこにも」

力をこめた指が、引き金を引く。
あやまたず放たれた弾丸は、金気を纏って重盛様の眉間を貫き、あの方の声とも思えぬ醜い叫びを響かせた。
黒い靄のようなものとなって、薄れ消えていく影が、しつこくもオレの名を呼ぶ。
もう、重盛様のものとも思えぬ声で。

「カ...ゲト、キ...」

その声を、再びの銃声で掻き消して。
崩れゆく姿を見下ろす自分の瞳は随分と冷めた目をしているのだろうと思った。


「随分と、容赦ねぇんだな。それでこそ、源氏の軍奉行殿ってことかな」
「──っ!?」

唐突に落とされた声に、意識を影に奪われていたオレは、慌てて顔を上げた。
いつの間にそこに居たのか。
見上げたすぐ傍の木の上、すらりとした足を持て余すように腰掛けたヒノエくんが、つまらない表情のままオレを見下ろしていた。

「こんなとこにまで、あの呪詛の影響が飛んでたのか」

自分に言い聞かせるように呟いて、ヒノエくんは身軽な動作でオレの前へと飛び降りた。

「梶原景時が源氏へ寝返ったのは、重盛の死により平家を見限ったからだ。...なんて噂が出るくらいには、アンタ、重盛の事を随分尊敬してたみたいだったけど、躊躇の一つもなしとはね」

見上げられた視線に、動揺は綺麗に隠してオレは出来るだけ感情の籠もらない笑みを浮かべた。

「それも鴉の情報かい? それとも君の叔母君が嫁がれた、忠度殿からの情報かな」
「さあ、どうだろうね。...アンタのことなら何でも知りたかったオレが、自力で集めた方法かもしれないぜ?」
「...っ。熊野別当殿は戯れがお好きだね。オレがそんなことで絆されるとでも思ったのかい」
「アンタがそんな単純なヤツじゃないのは百も承知さ。とは言え、可能性があるならどんな手も使って損はないだろう? 外れたって少なくとも害にはならない」

にぃっと、初めて浮かべられた笑みは、かつて見た悪戯めいたものと変わらなかった。

「...そんな事を確かめる為に、追ってきたのかい?」

声に含まれた呆れと咎めの色に気付いたのだろう。
ヒノエくんは再び剣呑な眼差しになって、オレを睨みつけて。




ああ、まただ。
また、どうしてこんなにも、胸が軋むのか。
炎のようなその瞳に、この息は奪われてしまうのか。

「ヒノエ、くん...」

喘ぐように呟いたその声は、みっともないほど震えていた。



>>


終 わ ら ね ぇ !!!!!
という、自分への血を吐くような叫びです^q^

おかしい、私はいったい何を書きたかったんだろう...と段々自分の書きたかったことが判らなくなってきました←
いや、うん、書こうとしたことは判ってるんだ、うん。今はまだ←
でもこれ、また次に続きを書くときまで覚えてられるかなあ...orz

まあ、いっか。

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遙か3の景時と4の風早中心に、腐女子的に萌え萌え言ってる人のブログです。
腐女子以外にはあまり優しくない内容が多くなると思われますので苦手な方はご注意ください。

遙か中心ネオロマ特化SNS「遙紅花街」にも生息中。御存知の方はお気軽にお声掛けてくださいませ^^

なお、プロフ画像はシノさんから頂いた頼朝様と景時。可愛くてハァハァするんだぜ!^q^
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